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あ、歩希さんのお姉様の息子…?
「……ん~」
目覚めた!?
「ふぁぁ……おねぇちゃん、誰…?」
あぁ……かわいい……っ
って、メロメロになってる場合じゃない!
「あのね……名前、黒夢くんだよね?」
「うん…」
コクンッと頷いて、くりくりの目で私を見つめる黒夢くん。
「何才なの?」
黒夢くんは不恰好に指を3本立てて、
「3さい…」
そう静かに呟く。
「そっかぁ~。黒夢くん、お兄ちゃんになるんだよね?」
「うんっ、黒夢に妹できるんだよ!」
黒夢くん、もうちゃんと喋れるんだ…。
そう思っていると、寝室の扉が開いて、寝癖のついた歩希さんが出てきた。
「…………子供?」
寝起きなので機嫌が悪いのか、歩希さんは眉間にシワを寄せている。
「歩希さんのお姉さんの子供でしょ?」
歩希さんは少し間を置いて「あぁ……」と零した。
「お前………黒夢か」
「歩希おにぃちゃん?」
黒夢くんは目をキラキラ輝かせて歩希さんの足下へ近寄る。
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