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ある程度殴り気分が少し落ち着いた時、 『るかぁ…』 泣きながら走って来る妃那を受け止めた。 『おっと…。妃那?大丈夫か?』 『…うん。来てくれるって…信じてた。』 『遅くなってゴメン。もっと早くついてたら…』 妃那はキスされたのを思い出したのか、袖でゴシゴシと唇を拭いていた。 『妃那やめろ。唇が切れる。』 そう言いながらキスをした。 『妃那。帰ったらちゃんと消毒してやるから』 『…うん。』 妃那を抱き抱え歩きだした。 瑠依Side 紅葉の上に乗ってた奴を無言で殴り続けた。 「も…う…やめてくれ…」 男の小さい声が聞こえた。 『あ?紅葉に手を出したんだ。許さねぇよ。』 そいつの意識がなくなるまで殴り続けた。 意識がなくなった奴に冷静さを取り戻した。 『瑠依!』 俺が止まったのを見て走って来た紅葉を受け止めた。 『紅葉…。遅くなったな…。』 『…うぅん。間に合うって信じてた…』 紅葉を見るとキスされた唇を擦ったのか、少し切れていた。 『帰ったら消毒してやるから今はこれで我慢しろ。』 そう言ってからキスをした。 紅葉を抱きしめたまま携帯を取り出し、魁に電話をかけた。 《はい》 『俺。瑠依。』 《ああ。大丈夫か?》 『当たり前だ。紅葉達も無事だ。詳しくは明日話す。今日は帰るから綾達に言っといて。』 《あぁ。わかった。》 魁との電話を切り紅葉を抱き上げて歩き出した。 『瑠榎。魁には連絡入れた。二人を連れて帰るぞ。』 『あぁ。』 瑠依Side End
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