6/48
前へ
/372ページ
次へ
『…僚我…と…龍我…』 私の小さな呟きに四人が反応した。 『『『『なっ!』』』』 『なんで…奴らがここにいるんだ…。』 『それで…綾とみぃがこんなに怯えてるのか…』 皆の話しを聞いていたけど、二人の名前を呟いた私はまだ震えだした。 みぃは思い出したのか叫び出した。 『いや…いやぁ~!…朔…やぁ!!』 『魅弥!!落ち着け!俺はここにいるから』 朔矢は魅弥を抱きしめ落ち着かせようとしていた。 『ヤバい!朔矢!!魅弥を向こうに連れていけ!』 瑠榎にぃが焦った様に言った。 『あぁ…。魅弥…大丈夫だ。俺はここにいる…』 みぃに話しながら、朔矢が立ち上がった。 『やだぁ!朔…朔矢がぁ…』 『大丈夫だ…。俺は何ともないから…』 そんな話しをしながら部屋を出て行った。 「どういう事?」 今まで黙っていた蓮が話した。 『話す前に…魁。沙綾と向こうに行け。』 瑠榎にぃが言い、魁が私を抱いて立ち上がろうとするのを止めた。 『まって…。私が…話す…』 『『『沙綾!?』』』 瑠榎にぃ、瑠依にぃ、颯が驚いた様に言った。 『大丈夫…。魁が…いるから…。魁…ずっと…抱きしめてて…くれる?』 私は途切れ途切れに呟いた。 『ああ。』 魁は私を膝の上に乗せ、座り直した。 『沙綾…。本当に大丈夫か…。』 瑠依にぃが心配そうに聞いてきた。 『…たぶん…。魁が…いるから…大丈夫…だと…思う。』 震えながら答えると魁は優しく頭を撫でてくれた…。 『…無理なら途中でも話し辞めるんだぞ?無理はするな…』 瑠依にぃの言葉にコクンと頷き話し始めた。
/372ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3623人が本棚に入れています
本棚に追加