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『…僚我…と…龍我…』
私の小さな呟きに四人が反応した。
『『『『なっ!』』』』
『なんで…奴らがここにいるんだ…。』
『それで…綾とみぃがこんなに怯えてるのか…』
皆の話しを聞いていたけど、二人の名前を呟いた私はまだ震えだした。
みぃは思い出したのか叫び出した。
『いや…いやぁ~!…朔…やぁ!!』
『魅弥!!落ち着け!俺はここにいるから』
朔矢は魅弥を抱きしめ落ち着かせようとしていた。
『ヤバい!朔矢!!魅弥を向こうに連れていけ!』
瑠榎にぃが焦った様に言った。
『あぁ…。魅弥…大丈夫だ。俺はここにいる…』
みぃに話しながら、朔矢が立ち上がった。
『やだぁ!朔…朔矢がぁ…』
『大丈夫だ…。俺は何ともないから…』
そんな話しをしながら部屋を出て行った。
「どういう事?」
今まで黙っていた蓮が話した。
『話す前に…魁。沙綾と向こうに行け。』
瑠榎にぃが言い、魁が私を抱いて立ち上がろうとするのを止めた。
『まって…。私が…話す…』
『『『沙綾!?』』』
瑠榎にぃ、瑠依にぃ、颯が驚いた様に言った。
『大丈夫…。魁が…いるから…。魁…ずっと…抱きしめてて…くれる?』
私は途切れ途切れに呟いた。
『ああ。』
魁は私を膝の上に乗せ、座り直した。
『沙綾…。本当に大丈夫か…。』
瑠依にぃが心配そうに聞いてきた。
『…たぶん…。魁が…いるから…大丈夫…だと…思う。』
震えながら答えると魁は優しく頭を撫でてくれた…。
『…無理なら途中でも話し辞めるんだぞ?無理はするな…』
瑠依にぃの言葉にコクンと頷き話し始めた。
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