8/48
前へ
/372ページ
次へ
『…殴られて…お前達は俺達の物だ。出会った時から決まってんだ。って言われた…。』 『違うって言ったら…また殴られた。魅弥も殴られた事にキレて…暴れたけど…いつの間にいたのか…男がいっぱいいた。 それでも…抵抗して…魅弥と逃げようとした時…龍我と僚我に捕まれ…キス…されて押し倒されてた。』 話しながら涙が零れていた。 『…服も破かれて…危なかった時に瑠榎にぃ達が来てくれた…』 『瑠榎にぃ達が男達を退けた時…あの二人が…ナイフを持って私とみぃに向かって走ってきた…。 私達に傷を残せば…自分達の物になると思ったらしい…。』 『私達はナイフに気がつかなくて…朔と颯が変わりにナイフで刺された…。』 …ひっく…グス… 泣きながら、魁にしがみついた。 『こっからは俺が話す。いいな?沙綾?』 瑠榎にぃの言葉に頷いた。 『俺と瑠依は慌てたよ。弟達を護れなかった事に…。崩れ落ちた二人を抱き留めた時には朔と颯に抱き着いて、泣きじゃくる沙綾と魅弥がいた…。刺した二人はナイフが刺さっている場所を蹴りながら、沙綾と魅弥の腕を掴んで連れて行こうとしてたのを殴って止めた。』 『救急車やらに電話して…病院に運ばれた時には二人とも危険な状態だったんだ…』 『二人は何とか助かったけど…沙綾と魅弥の精神状態がヤバくなってた…。』 『魅弥に至ってはさっき見たいに事件の事を思い出す度に錯乱した。少しでも朔が側に居なくなると泣き出した…。』 『沙綾は…俺達から離れなくなった…。離れれば…震えて泣きながら…俺達を探し続ける…。』 『彰さんが呼びかけても、気づかないくらい俺達を呼び続けた…。』 「刺した二人は?」 『あの後…警察に連れていかれた…が金で釈放されてたんだ…』 瑠榎にぃの話しを聞きながら、魁に抱き着く。 『か…魁…。どこにも…行かない?』 『あぁ。側にいる…大丈夫だ。』 その言葉にさらに抱き着いた。
/372ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3623人が本棚に入れています
本棚に追加