10/48
前へ
/372ページ
次へ
魁Side 泣きながら寝た沙綾を見た。 俺に抱き着き、離さないようにしっかり握っている…。 …昔…あんな事があったなら普通におかしくなるだろ…。 沙綾の涙を拭ってやり、しっかり寝たのを確認してから部屋をでた。 …もう少し詳しく聞かないとな。 部屋を出ると瑠榎が声をかけてきた。 『…魁。沙綾は寝たか?』 『あぁ。』 俺と瑠榎が話していると瑠依が話しに入ってきた。 『魁…。しばらく沙綾についててくれないか…?』 『ああ。そのつもりだ。』 『また…あいつらが現れるとはな…』 颯は悔しそうに言った。 『奴らは潰す。早めに片付ける』 俺の言葉に皆が頷いた。 『瑠榎。瑠依。チームを動かす。話してくるから沙綾見ててくれ。』 『『わかった。』』 沙綾から離れるのは心配だったが、チームを動かすなら俺が話さないといけないから部屋をでた。 瑠榎Side 魁が部屋を出て少しして魅弥を連れた朔矢が戻ってきた。 『朔矢。魅弥は大丈夫か…?』 『あぁ…。今は寝た…。いつ起きるか解らないから連れてきた。』 『それがいい』 朔矢と話していると瑠依が呟いた。 『また…この状態になるとは…な』 瑠依の言葉に颯矢が続く。 『あいつら…なんで今頃戻ってきたんだ…?』 『瑠榎…。朔…。ゴメン…。綾もみぃも護れなかった…』 妃那が泣きそうに謝ってきた。 『妃那。お前達のせいじゃない…。お前達はあいつらを知らなかったんだ…。それに…たぶん偶然じゃない…。見張ってて俺達が居ないから接触してきたんだ。』 『でも…『いやぁ』』 まだ言いたそうな妃那の声に綾の悲鳴が聞こえた。 『『沙綾!』』 瑠依と慌てて奥の部屋に駆け込んだ。 瑠榎Side End
/372ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3623人が本棚に入れています
本棚に追加