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瑠榎Side 魁達より先に家に帰りついた。 『おぅ。瑠榎、妃那お帰り。』 親父達はまた集まって飲んでいた。 『ああ。親父…。沙綾と魅弥がまた前の状態になった…』 俺が言えば響さんが 『瑠榎。どういう事だ…』 皆飲むのを辞めて俺の話しを聞き出した。 『僚我と龍我が戻ってきた…』 『なんで今頃…』 皆驚いていた。 『綾は?みぃは?大丈夫なのか?』 彰さんが言ってきた。 『魅弥には朔矢がついてる。沙綾は魁から離れない。』 『そうか…。どうすんだ?』 親父の言葉に俺は答えた。 『あいつら…宝龍潰して沙綾達を手にいれるつもりだ。だから連合動かしてる。二度と沙綾達に近寄れなくする。』 俺の言葉に親父が答えた。 『分かった。お前達に無理そうなら俺達も動くぞ』 『あぁ。妃那…部屋行くぞ…』 俺達の話しを黙って聞いていた妃那の手を引き、部屋に向かった。 部屋に入ると妃那が呟いた。 『瑠榎…ごめんなさい…』 何を謝っているのか解らず聞いた。 『妃那?何で謝るんだ?』 『だって…綾とみぃ…護れなかった…』 泣きながら言う妃那を抱きしめた。 『妃那…言っただろ?妃那達は悪くない。あいつらの事も話してなかったしな。』 『でも…綾もみぃも瑠榎の大切な妹なのに…何も出来なかった…』 『僚我と龍我は女なら誰でも抱くんだ。 綾達はそれを知ってるから近づかせなかったんだ。』 『でも…私は瑠榎の彼女でもあるけど…白虎の総長なの! 宝龍の姫達を危険な目に合わせた…。私が守らなきゃいけなかったのに!』 『妃那…。そんなに自分を責めるな…。魁と朔がいるから綾達は大丈夫だ。』 泣きながら訴える妃那にキスを落とす。 『もう泣くな。俺達が無事なら綾達はすぐいつもの状態に戻る。泣く妃那は見たくない。』 そう声をかけて泣く妃那を宥めた。 しばらくすると泣き疲れた妃那は眠りに落ちた。 妃那をベットに寝かせ、綾の部屋に行こうと部屋を出れば、ちょうど瑠依も出て来た。
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