16/48
前へ
/372ページ
次へ
魁Side 『綾は寝たか…。』 瑠榎に言われチラッと沙綾の方を向いた。 『あぁ。妃那達は大丈夫か?』 『なんとかな…。』 俺の声に瑠依が答え、瑠榎が言葉を繋げた。 『連合動かすんだろ?』 『あぁ。蓮が準備してる。全チーム動かした方が早く終わるしな…』 『『そうだな。俺達も動くぞ。』』 『あぁ。瑠榎と瑠依は妃那達と常に動け。白虎のメンバーに朱雀と青龍のメンバーを必ずつかせろ。一人にはなるな。朔矢と颯矢も常にみぃ達と行動させろ。』 『『あぁ。お前は綾といろよ?』』 『わかってる。チームは蓮に任せてある。』 話していると沙綾が少し起きた。 『…魁…どこ…』 涙を流しながら、起き上がる沙綾を抱きしめた。 『沙綾…ここにいる。だから…まだ眠れ…。』 俺が声をかければ首をフル。 そんな沙綾を見て瑠榎達が声をかけた。 『綾。大丈夫だから。』 『綾。皆いる。安心して寝ろ。』 『…瑠榎兄様…瑠依兄様…。朔矢と颯矢は…?…また…病院…?…魁も…いなくなる…?』 沙綾は虚ろな目で瑠榎達の方をみた。 『『皆家にいるよ。』』 そう言いながら瑠榎と瑠依は沙綾の頭を撫でた。 『沙綾。病院なんて行かない。お前の側にいるから。抱きしめててやるから少し眠れ。』 『瑠榎兄様…瑠依兄様…。魁…側にいてくれるって…。病院…行かないって…』 『あぁ。誰も病院行かないから…少し寝るんだ。』 瑠榎達に弱々しく微笑み呟く沙綾。 瑠依の言葉に安心したように、俺にギュッと抱き着き眠った。
/372ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3624人が本棚に入れています
本棚に追加