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魁Side
『綾は寝たか…。』
瑠榎に言われチラッと沙綾の方を向いた。
『あぁ。妃那達は大丈夫か?』
『なんとかな…。』
俺の声に瑠依が答え、瑠榎が言葉を繋げた。
『連合動かすんだろ?』
『あぁ。蓮が準備してる。全チーム動かした方が早く終わるしな…』
『『そうだな。俺達も動くぞ。』』
『あぁ。瑠榎と瑠依は妃那達と常に動け。白虎のメンバーに朱雀と青龍のメンバーを必ずつかせろ。一人にはなるな。朔矢と颯矢も常にみぃ達と行動させろ。』
『『あぁ。お前は綾といろよ?』』
『わかってる。チームは蓮に任せてある。』
話していると沙綾が少し起きた。
『…魁…どこ…』
涙を流しながら、起き上がる沙綾を抱きしめた。
『沙綾…ここにいる。だから…まだ眠れ…。』
俺が声をかければ首をフル。
そんな沙綾を見て瑠榎達が声をかけた。
『綾。大丈夫だから。』
『綾。皆いる。安心して寝ろ。』
『…瑠榎兄様…瑠依兄様…。朔矢と颯矢は…?…また…病院…?…魁も…いなくなる…?』
沙綾は虚ろな目で瑠榎達の方をみた。
『『皆家にいるよ。』』
そう言いながら瑠榎と瑠依は沙綾の頭を撫でた。
『沙綾。病院なんて行かない。お前の側にいるから。抱きしめててやるから少し眠れ。』
『瑠榎兄様…瑠依兄様…。魁…側にいてくれるって…。病院…行かないって…』
『あぁ。誰も病院行かないから…少し寝るんだ。』
瑠榎達に弱々しく微笑み呟く沙綾。
瑠依の言葉に安心したように、俺にギュッと抱き着き眠った。
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