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『綾?大丈夫だったろ?』
颯の声にコクンと頷いた。
『颯?綾はどうしたんだ?』
瑠榎にぃが聞いた。
『多分…綾の彼氏…魁さんの話しになったから寂しくなったんだろ。』
颯の言葉にギュッと魁に抱き着いた。
魁は何も言わず頭を撫でてくれた。
「颯矢。月は?」
蓮が颯矢に聞いていた。
『…取られた。』
颯の声を聞いた大河が笑い出した。
「月って颯の隣に座ってた子?颯の彼女?」
『あぁ。』
「アハハ!誰だよ?颯から取るなんて?」
『お前の女だよ…。』
颯はため息をつきながら答えたのに、大河は笑いが収まらず爆笑していた。
「あははは♪唯に取られたのか~。」
『どうにかしろよ…』
「無理(笑)。話し尽くしたら返すさ。」
『お前は相変わらずだな…。お前唯とこ行け!そして俺に月返せ!』
「颯がそんなに惚れてるなんてなぁ」
颯は大河にからかわれて遊ばれていた。
『ちっ…。お前…来い…』
颯は大河の首根っこを掴み、引きずりながら外に出ていった。
『『大河も変わらないな…』』
瑠榎にぃと瑠依にぃが呆れながら呟いた。
魁は私に聞いてきた。
『沙綾?皆の所に行かなくていいのか?』
『…皆の所行ったら…魁いなくなっちゃう…。…魁が行くなら行く…。』
私が言えば魁が私を抱き上げながら、立ち上がった。
『じゃあ…皆で飯食いに行くか…』
魁の言葉に微笑みながら頷いた。
皆はその言葉で部屋から出て行った。
最後に私を抱えた魁が出ようとしていた。
…はっ!皆いるんだった…
『魁?降ろして?』
『ん?離れたくないんだろ?』
『そうだけど…皆の前では恥ずかしい…。』
赤くなりながら呟いた。
『クスクス。顔赤くなってる。見せ付けてやればいいだろ?』
『…でも…』
それでも抵抗すれば降ろしてくれた。
ホッとしているとチュッとキスされた。
『か…かい!?』
『クスクス。ほら行くぞ?』
手を繋いで外に出た。
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