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あの日から数日たった。 学校も始まり、魁とずっと一緒にはいられなくなった。 それでも魁は休み時間の度に教室まで来てくれた。 夜は魁に抱き着いて眠る。 僚我達も動きはないみたいだけど、皆警戒しているのが解る。 放課後。魁がいつもの様に迎えに来てくれた。 『沙綾。』 『はぁい。』 返事をして魁と手を繋ぎ校門まで歩いた。 校門に行くと颯と朔の姿がなかった。 『あれ?朔達いないね?』 魁に聞いてみたけど魁も不思議そうにしていた。 『あぁ…』 その時魁の携帯がなった。 『はい…あぁ…分かった。』 魁は短い会話を終わらせ私達に声をかけた。 『たまり場いくぞ。朔達は先に行ってる。』 その言葉に何故か不安になり、魁に抱き着いた。 『沙綾。朔矢達は大丈夫だ。』 そう話しながら気付くとたまり場についていた。 いつもの部屋に入ると傷だらけの朔と颯がいた。 『朔矢!?』 『颯矢!?』 みぃと月ちゃんは驚いた様に二人に駆け寄った。 『『大丈夫だ。』』 泣きそうな月ちゃんとみぃに颯達は声をかけた。 『…何があった?』 魁に聞かれて朔が喋り出した。 『魅弥達を迎えに行く途中、襲われました。』 『…鬼神か?』 『はい。宣戦布告しに来たみたいです。』 『宣戦布告?』 『はい。今から攻めていく…と。奴らに直接言われたので…。』 朔がそこまで話した時、私とみぃは震えていた。 『瑠榎達は?』 『それが…妃那ねぇ達迎えに行ったままで…』 颯が答えると魁が言った。 『蓮!瑠榎達を探せ!颯矢。大河達を呼べ。』 「分かった。」 『魁さん。大河達からすでに連絡があり、こっちに向かってるそうです。』 『わかった。とにかくチーム全員の安否を確認しろ!』 『『はい。』』 魁の言葉で部屋が慌ただしくなった。
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