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『か…魁…』 不安になり魁を呼んだ。 『…沙綾。大丈夫だ。』 魁は私を安心させるように抱きしめた。 その時、部屋のドアがバンっと開いた。 そこには傷だらけの瑠榎にぃ達と抱えられた妃那ねぇ達だった。 『『『妃那ねぇ!紅葉ねぇ!』』』 私達は慌てて駆け寄った。 『…瑠榎…狙われたか?』 魁は冷静に聞いていた。 『あぁ。俺達じゃない。狙われたのは妃那達だ。』 『ギリギリ間に合って、ヤリ合っていたら凪達が通り掛かってな…あっさり引いて行った。』 瑠榎にぃは魁と話していたから瑠依にぃに聞いた。 『瑠依兄様…姉様達…大丈夫かな?』 『綾。紅葉達は大丈夫だ。疲れて眠っただけだ。』 『…そぅ…』 瑠依にぃと話していると魁に呼ばれた。 『沙綾。こっちに来い。』 フラフラと近づくと抱きしめられた。 『沙綾。大丈夫だ。』 魁に抱きしめられて、少し安心した。 『こっちから動くぞ。連合を集めろ。』 「魁さん。奴らは隣町の潰れたゲーセンの跡地にいます。」 魁の言葉に大河が行った。 『わかった…。大河達はここを守ってくれ…。』 「はい」 大河の言葉をきいて魁は私を抱え奥の部屋に向かった。
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