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「さて…無駄話はこれぐらいにして…みぃは貰っていく。ついでに僚我の綾もな。」 龍我の声に颯と二人で反応した。 『『そんな事させねぇよ。』』 その言葉を合図に殴りかかる。 「あはは♪俺の所に辿り着けてから言え。」 笑って言う龍我にイライラしながら敵を倒していく。 気づいたら隼人が近くに来ていた。 「朔、颯、先に龍我の所に行け。」 『…だが…』 「凪さん達もいるから大丈夫だ。行け!」 『『わかった。』』 颯と二人で龍我の元にきた。 「早かったなぁ。」 『颯…俺がやる。』 龍我を無視して颯に話しかける。 『ああ。』 俺達の会話を黙って聞いていた龍我が叫んだ。 「朔矢!お前がいなきゃ、みぃは俺の物だ!!」 そう言いながら向かって来る。 『…魅弥は俺のだ。誰にも渡さない。』 俺は呟き、龍我を殴った。 しばらく殴り合いをしていると、龍我が呟いた。 「くそ…」 そう言いながらナイフを取り出した。 『朔矢!』 ナイフに気づいた颯が叫ぶ。 『颯!来るな!』 駆け寄って来ようとする颯を止めた。 チラッと周りを見れば立っているのは龍我と俺達だけだった。 「お前さえ…居なければ…」 呟いた声に誰かの叫び声が重なった。 「綾!みぃ!!行っちゃダメ!!!」 …まさか… そう思いながら倉庫の入口を見れば綾とみぃが立っていた。 「みぃ。俺に会いにきたのか。」 馬鹿な事を言う龍我。 …どこまでめでたい頭なんだよ…。 そんな事を考えながら颯に話しかけた。 『颯。綾達のとこに行け。』 『朔!?だけど…』 『俺は大丈夫だ。宝龍の姫達を守るんだ。』 『…わかった。』 颯はそう言い走り出した。 俺は龍我に向き直り話しかけた。
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