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『沙綾…』 バッと顔を上げると魁がいた…。 『か…魁!』 魁に走りより抱き着いた。 『魁…かい…』 抱き留めてくれた魁は頭を撫でてくれる。 『沙綾。終わったぞ。』 『…怪我…は?』 『かすり傷だ。』 『魁…私のせいで…姉様達が…』 『沙綾のせいじゃない。』 『でも…私が出てこなければ…』 泣きながら言う私を魁はきつく抱きしめ言った。 『沙綾のせいじゃない。武器を持ってたあいつらのせいだ。』 魁は優しく私に言った。 魁にしがみつき話していると凪くんが来た。 「魁。大丈夫だったか?」 『誰に言ってる。大丈夫に決まってんだろ。』 魁は凪くんと話し終わったら、叫んだ。 『鬼神は終わりだ。怪我人は病院に行け。』 その声で、怪我人が運ばれていく。 その中には妃那ねぇ達や朔達もいた。 「魁さんも病院に行って下さい。」 大河が近づいて来て言った。 『魁…?怪我…してるの…?』 震えながら聞いた。 『大丈夫だ。』 魁は抱きしめくれたけど、震えは止まらなかった。 魁に抱きしめられていると、大河が喋った。 「綾?魁さんと病院行ってくれるか?綾が病院嫌なら魁さんだけ引きずって行くけど…」 『魁と…いる…。』 「わかった。魁さん。綾連れて病院行きますよ~」  私と魁は大河に引きずられる様にして車に乗せられた。 助手席には大河が乗り車が走り出した。
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