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競技も中盤になり、月ちゃんの番になった。 スタート位置にいる月ちゃんに諒くんが近寄り何か話していた。 …諒くん…また良からぬ事考えてるな…。 そんな事を思って見ているとパンってなってスタートしていた。 良く見ると月ちゃんは紙を二枚引いてて、そのまま颯矢の所に走って行った。 …何で二枚? ぼ~と見てると諒くんが近づいてきた。 「おい。綾!」 『ん?何?』 「お前二枚引けよ!」 『…は?何で?』 「馬鹿だなぁ。あの紙に書いてあるのは全部宝龍関係だ。お前らが一番で当たり前の事してんだよ。だから…少し時間かかるようにだ。」 『…わかった…』 そんな話しをしていると、月ちゃんが颯矢を連れて今度は青組のテントに向かっていた。 連れて出てきたのは蓮だった。 蓮が颯矢に耳元で何か呟くと、颯矢はニヤッと笑い月ちゃんをお姫様抱っこして走り出した。 『…諒くん…。まさかあれも諒くんの仕業…?』 「ああ。月が颯矢連れてきたら言えって言った♪。おっと!颯矢早いな。じゃあな。綾、頑張れよ!」 そう言い残し、走り去った。 …まさか…魁には言ってないよね…。 そう考えてると諒くんと蓮の声が聞こえた。 「諒さん!?お姫様抱っこでゴールしたらキスなしって言ったでしょ!?」 「あ?他の奴らがまだゴールしないから暇なんだよ。颯矢、ヤレ。」 「颯矢やめろ!兄の前でするな !」 『さ…颯矢!?』 月ちゃんはお姫様抱っこされたまま颯矢を見上げた。 颯はニヤッと笑い 『蓮さん。すいません。先代の命令なんで…』 と言い月ちゃんの耳元でしょ何かを囁いた。 『ち…ちが…』 月ちゃんが何かを言おうとした言葉を遮り、深いキスをしていた。 「颯矢~!??俺の月を汚すなぁ~!!」 『蓮さん。月は俺のですよ。さっ…月?このまま行こうか。』 『えっ?あの…颯矢?』 『今から競技ないでしょ?二人で居たいな?』 そう言いながら月ちゃんを連れて行った。 「俺の大事な月がぁ~(泣)」 「あ~。蓮うるせー。さっさ戻れ。」 蓮は諒くんに蹴られてた…。
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