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颯矢Side たまり場を出て、月を送っていく。 月の家は電車だと1駅向こうだか、単車だから15分ぐらいで着いた。 『月?時間まだ大丈夫?』 一応時間聞いとかないとな。 バイクの後ろで照れている月。 『…うん。』 月の返事を聞いて、近くの公園に向かった。 公園のベンチに二人で座りながら話した。 …知り合ってそんなにたたないが月が好きだ。 多分…一目惚れ。 初めて会って、送った日からずっと頭から離れなかった。 今日も綾達と一緒にいて追われてると解ったとき、かなり慌てた。 たまり場で泣き出しそうな月を見たら気持ちを抑え切れず告白していた。 月も“好き”と言ってくれて嬉しかった。 月の事を考えてて、話しを聞き流していたみたいだ…。 『颯矢くん?聞いてる?』 月に呼ばれて気が付いた。 『あぁ。ワリィ。聞いてなかった…。』 『もぅ。また綾ちゃんの事考えてたの?』 『いや。月の事考えてた。』 『えっ…?颯矢くん…?』 俺の言葉に月が照れながら聞いてきた。 …さっき呼び捨てでイイって言ったのに…また“くん”ついてるし…。 『月と知り合ってそんなにたたないけど、月の事好きだなって考えてた。』 真っ赤な顔して下を見る月。 …可愛いな。朔がみぃをイジメているのを思い出す。 好きな子が照れてるのは確かに可愛い。 イジメたくなるはずだ。 『…私も…颯矢くんが…好き…』 小さい声で呟く様に言う月。
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