宝龍

⑥

中に入ると真新しいアトラクションがいっぱいあった。

『沙綾？何から行きたい？』

『ジェットコースター！！』

意外と絶叫マシーン好きなんだよね♪

『わかった。行くぞ？』

と手を出されたからキョトンとしてしまった。

『魁？なに？』

『手。』

っと言われて恋人繋ぎにされた。

いきなり繋がれドキッっとした。

…！顔が赤くなるのがわかる。
二人っきりでもドキドキなのに手も繋がれたら心臓止まっちゃう！！

『か…魁？』

ドキドキしながら聞いてみた。

『沙綾が迷子になったら困るからな。』

クスクス笑いながら、引っ張られて歩いた。

『なっ！迷子になんてならないもん！！』

『沙綾はわからない。』

笑いながら耳元で

『顔赤い。あんま可愛い顔すんな。ここでキスするぞ？』

～っ！魁のせいなのに～！

『…魁のせいじゃん！！』

まだクスクス笑っていた魁に言った。

『俺なにもしてないだろ？』

『した！いきなり手繋いだ！！』

引っ張られながら反抗したら、強く引き寄せられた。

チュッ

軽くキスされて、またドキッとした。

『～っ！！』

言葉が出なくて驚いてると

『行くぞ？』

普通に言われた。

…ｸｿｳ。私だけドキドキしてんじゃん。

魁の行動にビックリしながらも、また反抗したら何されるか解らなかったから素直に着いて行った。