開かれた扉

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科学と文化が発展した世界。様々な惑星が生まれ、繁栄していった。多くの人種が共存して宇宙を越え、銀河という枠で繋がっていた。しかし、それは多くの国で文明に格差をもたらした。いつしか、分割され争いが生まれた。 争いとは無縁の国もある。ここ永世中立国アルタイルはそんな国の一つだ。 学校の食堂のテレビではお昼のニュースが放映している。 「ここアルタイルでは今日の夕方から夜にかけて流星群が見られるそうです」 白髪にスラリとした体型の青年が食事をしながらニュースを見ている。 白髪の青年の隣りに茶色のロングヘアでストレートの女子高生も興味津々に見ている。 「流星群だってレイン。授業終わったら見に行こうよ!」 困った様子で持っているスプーンを止める。 「授業終わったらって部活あるし無理だよ」 白髪の青年はレイン・シュタインといい現在、高校2年生。レインはバスケットボール部に所属していて放課後はいつも忙しい。 レインの隣りに座っている同じバスケ部の友達がレインの方を向く。 「あれっレイン知らないの。今日は昨日練習試合があったから休みだぞ」
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