ママが壊れる

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朝、ママが起こしにきた。 「紘ぉー起きなよー」 しばらく私は無視した。 そんな私をママは抱き起こすと服を脱がせ、幼稚園に行かせる支度をしていく。 うっすら目を開けるとママの体にあちらこちら瘡蓋ができており、やはり昨日の事は現実だったと認識した。 (ママ…お怪我してる…。痛そうだなあ。そうだ、今日帰ってきたらママに沢山笑ってもらおぅ!!どうしよぉかなぁあ~) 幼いながらも私は昨晩の事は聞いてはいけないことだと思った。 出掛ける前にリビングの高い机の上に割れてギザギザになった一升瓶が置かれているのをチラッと見、ママの方を向くとママは無表情だった。
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