部屋

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―月妃― 慎「なんか飲む...ねぇ」 月「なっなんですかっ」 声が上ずった... 慎「そんな隅にいんなよ」 首を横にふる 慎「襲わねぇよ」 月「そういう問題じゃないんです!」 携帯無いからママに連絡できないし... 慎「ん」 私のコートを片瀬君が 渡してくる 月「なんですか?」 慎「家に一回帰りたいだろ」 月「いいんですか!?」 慎「一回だけだぞ」 月「はい!」 ―慎― 家に帰れるって聞いた途端 すっげぇ笑顔 なんか単純なんだなこいつ 可愛い 慎「着たか?」 月「はい!」 つぅかいつまで敬語なんだよ 慎「なぁ」 月「はい?」 慎「それ止めてくんない?」 なにがって顔で俺を見上げる 慎「敬語だよ、敬語嫌なんだよ」 月「知りませんよ!」 あっ... 慎「次敬語使ったりしたらお仕置きね」 月「はぁ!?」 ずいぶん間抜けな声出すな 慎「返事は?」 月「はっはい!」 言ったそばから敬語? こいつM? それとも天然? どっちにしてもお仕置きな ―月妃― やっやばい... 敬語使っちゃった... そのとき片瀬君がニヤリと笑った こういうのを 悪笑って言うんだ... 慎「どこ行くんだ」 月「へっ!?」 慎「後ろに下がってんだけど」 月「気のせいです!」 自然と足が動いてたみたいです どんどんと影が私に 覆い被さって... ちゅっ ...は? 目の前に目を閉じた 片瀬君の顔が... 長い睫毛 高すぎない鼻 バランスのいい顔... じゃなくて唇と唇がぁぁぁ 月「ん~/////」 慎「お仕置きって言ったろ」 月「さいって!」 ファーストキスだったのに! 嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い! こんな男だいっきらいよ! 慎「敬語使うから悪い」 月「ふざけないで!   軽い!軽すぎる!」 慎「知らねぇよ」 月「あんたみたいなの大嫌い」 背の高い片瀬君に 睨み付けて冷たく言い放った 慎「...」 ...言い返してこない? 慎「大嫌いなの?」 月「へ?」 慎「俺が大嫌いなのか?」 そんな悲しそうな顔で聞かないで 月「あんたみたいなのって言っ  たんだけど」 片瀬君とは言ってないわ 慎「ふーん...」 月「なによ」 慎「覚悟しとけよ   俺なしじゃ生きられなく   してやるからな」 絶対なるもんですか! 月「絶対なりません」 ちゅっ 月「...」 慎「敬語♪」 この勝負負けられません
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