1日の始まり

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 でも、今日の「日常」は、  いつもの「日常」とは違っていた。  その天井の割れ目から、何かが見えたから。  なんだろう。  僕は思った。  わかるのは、とっても眩しいって事。  それが下に降りてきて、灰色の床をしましまに照らしていた。  これは何?  僕は訳が分からなかった。  ただ、眩しいけれど、見ていたらとても気持ちよさそうで、  暖かそうに見えた。  触れてみたい…そう思った瞬間。  どうしよう…。  見てるときには気持がよかった。  でももし、これに触れて痛かったり、怪我をしたり、  今までの日常が送れなくなったらどうしよう…。  僕はだんだん怖くなってきてしまった。  僕が知ってる灰色の壁、灰色の床、  木の椅子、木の机。  僕と一緒にいたものは怖かった。  でも、僕が知らない『それ』は、  気持ちよさそうには見えたけど、僕の知らない、得体の知れないものだったから。  僕は、冷たいけれど僕のよく見知ったものの方が、  暖かそうだけれどなんだかわからないものより、  安心できた。  だから…。
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