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『目をあけてくれるかな…』
その言葉で、我にかえる。
固く閉ざされていたまぶたが、少しずつ開いてゆく…
まぶしい!
そんな事を思えたのは初めてだった。
まぶたがあがりきり…真っ直ぐ前を見た。
光が…゙これ゙へと差し込んでくる。
あたたかい…
「大丈夫かい?」
真っ暗な場所から聞こえた声だった。あの時は小さくて聞き取りづらかった声。いまははっきりと耳に届く。
その声は上から降ってきていた。
゙これ゙は目を細めながら上をみあげた。
不思議な白い服に身を包んだ男が立っていた
光がまぶし過ぎてあまり見えない
「すまなかったね…君をいつまでもあんな暗いところに閉じ込めてしまってきて…」
すぐに分かった。
゙これ゙の前に立つこの男が…ずっどこれ゙を呼んでいた声の主なのだと…。
「もう、あんな場所に君を一人になんかしないよ…今からここが君の…新しい居場所だ…」
一瞬その言葉を疑った。
そんな嬉しい事があっても良いのかと…
ずっと…暗い場所にいだこれ゙に…こんな明るい居場所をくれるだなんて…
確かに、あの暗い場所ではなかったら何処でもいいと願ったけど…ここばこれ゙にはあまりにも
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