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松田が車を止めた。
「ん?松田さん?」
「外に出よう、景色最高だぞ…」
松田が葵にそういい、車の外へ二人で出た。
葵が見た光景…、それは、夜の海岸の景色だった。
無数に広がる、海岸、光で水面がひかり、向こうの景色も色鮮やかで…、素晴らしい物だった。
葵は松田に聞いた。
「ここは?」
「俺の思い出の場所…」
松田は悲しげにいう。
「ここには、本当に大切な奴しか連れてこないって決めてる。」
松田はいう。
葵は、
「じゃあ私は、大切な人に入るんだ!嬉しいな!」
笑顔で松田にいう。
葵は海岸の絶景を見て満面の笑みを浮かべる。
松田は葵の笑顔を見ていた…、
その時…、松田の目に不思議な錯覚が、
葵の体が一瞬消えたような…。
松田は心配になり、葵に近づく…。
コツコツ…コツ…
葵が振り向いた途端、松田は葵を抱きしめた。
「ま…松田さん!何を!…」
「消えるな…、今、お前が消えたような気がした。」
松田の言葉に葵は、
「消えませんよ…、生きてるんだから。」
という。
しかし松田は、抱きしめる力を緩めない。
「側にいろ…、ずっと…ずっと側に…、お前にいてほしいんだ。」
松田のいきなりの言葉に動揺を隠せない葵、
「松田さん…、いつでも会えるよ、どうしたのらしくな…、んっ…」
松田は喋る葵の言葉を遮るようにキスをする。
葵から吐息がもれる、松田の吐息も、もれる。
一旦唇を話し一言いってまたキスをした。
葵は松田の気持がひしひしと伝わって来た…、自分は松田にこんなに思われているんだと…。
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