仕事

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   真二はピシャリと窓を閉めた。それと同時に浮いていたカーテンの力が抜けて窓に張り付いて、また離れた。  ここから見る景色。見慣れて、なんの感動も遺憾もないはずなのに……。やけに暗い。時間のせいだろうか……。まだ冬が残っている。  似たように暗くなっている部屋を照らすために、真二は蛍光灯をつけた。さっきの求人誌には光が反射し、ただ白くしか映らなかった。  真二はそれを拾いあげ、ベッドに腰掛ける。毎回毎回似たようなもので、さっきとページが変わっていることにも気付かなかった。  『何でも屋』  それは次のページをめくるために用いた左手の下にあった。小さな写真に写るその建物は古く、汚い。壁の色は暗く、陰っていて、今にも吸い込まれてしまいそうで。  何でも屋とは、本当に何でもするのかもしれない……魅力的でそう思えてならない。  手の影をどけても、その仕事はより陰鬱に映り続けた。。  
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