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それから家について、それぞれ一旦家へ入り、制服から部屋着に着替え、暫くすると悠斗、と呼ぶ声が聞こえてくる。
愁栖の姿を確認すると、窓の鍵を開け、窓を全開にした。
すると、外からの冷たい風が入ってくる。
『さむっ!ちょ、早く入って!』
「はいよっと。」
ベッドの上へ足を下ろすとそのままごろんと寝転ぶ愁栖。
『こら、人の布団で寝るな。』
「えー、いいじゃん。悠斗の布団めっちゃ気持ちーんだもん。」
『いや、だからって寝ない。』
「…はるの匂いする。」
『そりゃそうだろうね。僕のベッドだもん。』
「…眠くなる。」
『もうっ。…、寝たら?いいよ、寝て。』
どきそうになく、しかも目もうとうとしてきた愁栖。
まぁ、疲れてるんだろうね。色々。
『…ゆっくり寝ればいいよ。ご飯の時には起こしてあげるから。』
「ん…。ごめ…。おや、すみ……」
『おやすみ。』
すー、と規則正しい寝息が聞こえてくる。
まったく、無防備な寝顔しちゃってさ。
…僕がこんなにも思ってること、知らないくせに。
『……好きだよ、愁栖。』
僕は寝ているのをいいことに、愁栖に触れるだけのキスをした。
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