54人が本棚に入れています
本棚に追加
「何を…ッ!」
ダークエルフは、微笑みながら唇を重ねてきた。
何分経ったかわからない。だが、気がつくと俺は気を失っていたらしく、樹海ではない草原に横たわっていた。
「あれ…夢…だったのか」
「夢ではない」
ダークエルフは、俺の顔を覗き込んできた。
「うわぁぁぁぁ!」
自分でもびっくりする程の速さで、俺はダークエルフから遠ざけた。
「心外だな。樹海において行ってやれば良かったか?。きっと、今頃骨になっていたと思うがな」
クスクス笑うダークエルフに、俺は少しムッとしたが、流石に助けて貰ったのでは何も言えない。
「とりあえず、助けてくれた事は感謝する」
「ほぅ…なかなか素直だな。まぁ、気を失ったのは私のせいでもあるからな。お前に〝契約〟の接吻で少しばかり魔力を送り込んだのだ」
俺は、引っかかる言葉を耳にした。
「契約…?」
「そうだ。私とお前は主従関係にある」
「俺が、お前に従えと…?」
「馬鹿かお前は。私がお前に従うのだ。まぁ、従わない時もあるかも知れんがな」
いや、従えよ…。
最初のコメントを投稿しよう!