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春樹は私の手の上から、ドアノブに手をかけると
「お邪魔しま~す」
と、私より先に玄関に入って行った。
「待ってよ!困るよ!」
私は大きな声で言った。
「早くしないと、洗濯物濡れちゃうよ」
春樹は私の顔を見て笑った。
「もう…」
私は春樹を追い越すと、ベランダに出て洗濯物を取り込んだ。
「片付けてないから、あんまり見ないでね……」
春樹に目をやるとベットに腰掛けてテレビをつけていた。
「えっ!?すぐに大学戻らないの?」
「まあ、いいじゃん!せっかくだし、ゆっくりしようよ」
「でも~」
私は、洗濯物を部屋の中に干しながら困って春樹の顔を見た。
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