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「あれ?ユリさんその時計可愛いですネェ」
似合わないから余計に目立つ時計を、同僚のリナに褒められ
「あぁ…ありがと。リナちゃんの方が似合うかも」
と愛想のない表情から優しい笑顔で、自分の腕をリナの腕に被せて見せた。
「やっぱりね」
と優しい笑顔で言うと
その腕時計を外しリナに渡す
「えっ?」
「彼氏に貰ったんだけど、私には似合わないってぇの」
「ユリさん…」
いつも格好良くて、頼りがいのある大人の女性のふと寂しげな表情が、リナには荷が重かった
「ユリさんったら嫌ですぅ、私が付けて良い物じゃないですよ。ここ置いときますね」
机の左側に置くと、リナはそそくさとその場を離れた。
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