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「しげ...。逢いたい...。」
ポツリとそう呟いても君は戻って来ない。
泣いてたら、しげが心配する。
そう思って、涙を拭う。
君に伝えたい。
本当に心から"ありがとう"と。
僕は君のおかげで一つ大人になれたと。
でも、そんな君はもう、この世に居なくて。
そんな事をふと思うと、ぱたぱたと雪に涙が落ちていく。
もうすぐこの雪は雨に変わる。
君が居なくなった季節が終わる。
「おかーさん!!流れ星!!」
しばらく道に立ち尽くしていた僕は、近所の子供の声でまた歩き出した。
そう言えば、しげが流星群が来るって言ってたな。
その頃は一緒に眺めようとか言ってたのに。
とか、また君を思い出している僕。
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