悲劇の始まり

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女将「…私だって、今すぐにでも逢わせてやりたいさ、でも逢わせてやれない。」 凜『ちゃんと働いて結果を出せば。母さんに逢わせてくれる?!それなら私なんでもする!!』 女将「…そうだね、凜はいい子だ。朝露に似て…。」 凜『私、何をすればいいの?!』 女将「まずこれに着替えて、魅夜太夫の禿(かむろ)という仕事をしてもらう。」 凜『かむろ……。』 女将「禿は姉様の世話をする。あんたの姉様は魅夜(みや)という、この吉原で一番位が高い花魁だよ。できるかい?」 凜『……私、します。』 女将「……母さんに会える事が出来るように頑張りな。」 凜『はい!!』 女将「凜、これから辛い事も苦しい事もある。お前の母さんだってずっとここで頑張ってきた。」 凜『女将さん。』 女将「ん??」 凜『女将さんは、母さんを知っているのですか??』 女将「あぁ、でも。これから先は言えない。」 凜『………。』 女将「さ、これに着替えておいで。香威!!芽威!!」 香威・芽威「あい女将さん。なんでありんしょう」 女将「今日から入った娘だよ。これを着せてやって、魅夜太夫の所に案内して。」 香威「あい。名は何と?」 凜『凜です。』 芽威「いい名じゃな」香威・芽威「その名、忘れないようにな…凜。」 芽威「さ、こちらに。」 凜『あ、はい』
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