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…──シュタッ
目の前にいきなり忍者服の男性が天井から降りてきた。
烝「よぉ俺の事がわかったなぁ、嬢ちゃん。」
土方以外は皆気付いていなかったらしく驚いていた。
ただし、土方も日向が気付いているとは思っていなかったのか目を見開いていたが。
日「最初から気付いてましたよ。
皆は気付いてないみたいだったけど。」
日向はシレッとした顔で言った。
伊達に剣道で精神を養って来た訳じゃない。
人の気配にはさとくなった。
烝「ほぅ。なかなか見所のある嬢ちゃんみたいやなぁ。
もう知ってはるみたいやけど俺は山崎烝。よろしくな、麻生。ほな。」
山崎はニッと笑ってまた天井へシュタッと戻って行った。
土「山崎は監察の天才だ。お前がここまで気配に敏感だったなんてな。
少しだけ明日が楽しみになったぜ。」
土方が口角を上げてフッと笑った。
藤「日向スゲーよ!
山崎さんの気配なんて土方さん位しか分かんないよ!」
永「そうだよなー!
スゲーよ、日向!俺全然分かんなかったぜ!」
そう言いながら永倉は日向の背中をバシバシ叩く。
日「ちょっ!いったい!ぱっつぁん!」
原「狡ぃぞ!俺も仲間に入れろ!」
日「だから、やめろってば!私はまだ手怪我してるんだから!」
そんな日向達の様子を見て近藤がガハハと笑いながら「仲が良いなぁ!」などと言っている。
日向としては、迷惑なことこの上ない。
土「おい。近藤さん。そろそろ出掛ける時間じゃねぇか?」
近「おお、もうそんな時間か!
まだまだ日向くんと話してみたいが今日は此処までとしよう。」
近藤がむくりと立ち上がり、続いて土方、山南、斎藤が立ち上がる。
土「おい、お前らも行くぞ。いつまで総司の部屋にいる気だ。」
藤「えー。まだ良いじゃないですかー。」
永「そーだよ、そーだよ!まだ良いじゃねぇかー」
原「そうだ。そうだー!」
ピシッ…
日「ピシ…?」
土「…お前らは………糞餓鬼かぁ!
早く行けぇ!」
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