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部屋には、総司と日向だけになった。
日「土方さんって、流石鬼の副長って感じだね。
怒鳴り声の迫力が違うや。」
総「そうですか?私にはただ声が無駄にでかいだけに思えるんですけど。」
総司は心底不思議そうに首を傾げた。
日「あはは。それは総司くんが土方さんに免疫が強すぎるんだよ。」
総「そうですかねぇ?
あ!そうだ!日向さん。」
日「ん?どうしたの?」
総「日向さんの服装、ちょっとこの時代では目立ち過ぎます。」
日「あ…。制服のまんまだもんね…。どうしよう。」
総「うーん。仕方ありませんね。
今日のところは私の着物でも良いですか?男物ですけど…」
日「本当に!?貸してくれるの?全然大丈夫!
だって此処で隊士として暮らしていくなら男になりすまさなきゃでしょ?
ありがとう総司くん!」
日向はパァッと笑みを浮かべた。
総「いえいえ。そう言えばそうでしたね。
日向さんはなんだか、犬みたいですね。」
総司はまたクスクスと笑いながら、箪笥から自分の着物を出している。
日「い、犬!?」
総「はい。クスクス。だってしっぽが見えそうですよ。」
「はい。着物です。」と総司は笑いながら日向に着物一式を渡した。
日「そんなの初めて言われたー!
でも、確かに此処へ来てまだ間もないけど今までにないくらい気分は高揚してる気がする!」
日向は渡された着物を受け取ると「後ろ向いててね」と総司に言い、着物に着替えて行った。
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