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着物はやはり新撰組にハマった時に"着物ってかっこいい!"と家族で着る練習をしたので男物の着物ならお手のものだ。
日「…はい!OK!
もう良いよ、総司くん。」
総「わぁ。日向さんは美人だから男物の着物でもかっこいいですね。」
日「そうかな?ありがとう!
……!あぁ!総司くん!私、総司くんには話さなきゃいけない事がある…。」
日向は重要な事を今思い出して、声を上げた。
そして、その内容の重さに俯いてしまった。
総「何ですか?……その様子だと…いい話では…ない様ですね。」
日「うん…。
先ずは…気を確かに持ってね?」
総「…そんなに悪い話なのですか?」
総司が心配顔で日向を覗き込む。
日「総司くんには…残酷かもしれない…。
あ、のね…総司くんは…総司くんが死ぬのは…戦場じゃないの…。」
総司は呆然とした。
総「…え?私は何で死ぬのですか?」
日「………総司くんは、結核…この時代の…労咳、で死ぬの…。」
総「そ、んな…。
私は…私は!
近藤さんの為に戦う為に此処まで来たのに!
どうすれば良いんですか!?私は!」
総司は先程までの笑顔など忘れてしまったかのように日向の華奢な肩を掴んで叫んだ。
日「総司くん!落ち着いて!大丈夫!私が総司くんを死なせたりなんかしない!」
日向は、そんな総司を抱き締めた。
その時の日向にはその行為に総司を落ち着かせる以外の意味はなかった。
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