第二章

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道場に入ると、隊士たちが稽古の真っ最中で、永倉、藤堂、原田の三バカが平隊士に稽古を付けていて、その横で総司がのんびりと稽古の様子を見ていた。 土「今から新隊士の入隊試験を行う。 悪ぃが場所空けてくれ。 つーか、総司。お前はちゃんと隊士に稽古付けろ!」 土方の言葉に総司は然も当然そうに答えた。 総「だぁってぇ、皆私と稽古したらボロボロになっちゃいますよー。」 土「誰がボロボロになるまで稽古付けろなんて言ったんだよ。 程々に隊士に力付けりゃ良いんだよ!」 総「えー。そんなの詰まんないじゃないですかぁ。」 土「稽古付けんのに詰まんねぇとか関係ねぇんだよ!ちゃんとやれてめぇは!」 土方は総司の頭にズビシィ!とチョップ喰らわす。 総「痛ったぁ!」 土「当たりめぇだ!痛いようにしたんだからな!」 事の成り行きを見ていた日向はわぁー痛そう等と丸で他人事として見ていた。 そんな日向に耳を疑う言葉が入って来た。 土「そんな暇なら麻生の試験の相手をしろ。総司。」 その言葉を発したのは土方だった。 日「はぁぁぁ!?そ、総司くんって此処で一番強い剣士でしょ!? 私殺される!」 今まで他人事として見ていた日向はいきなりの言葉に、はゎゎゎとなった。 土「殺しゃしねーよ。木刀なんだから。」 日「そう言う問題じゃないから! そ、総司くんも嫌…でしょ?」 日向は嫌と言ってくれと願いながら総司を見詰めた。 総司はうーんと少し考えた後笑顔で言った。
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