勇気をあげる。

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誰よりも大切な、僕の親友は。 消防士1年目。ぼくが学生のうちから、君は社会人。 すごくかっこよくて、マッチョで、火だって消して。 男らしい体つきなのに、まさに草食男子。 ニコニコして、優しくて、でもちょっぴりまぬけ。 明るくて、勇気りんりんな君からの、突然な電話。 『俺、行くかも。』 そんな電話の間にも、がたがたと揺れる地面。 ごめんね、回線が混み合ってるのはわかる。 でも、大切な電話だったんだ。 「…行く、の?」 地面に負けないくらい、ぼくの声も手も震えた。 『助けに行くよ。』 君の声も、震えていた。 .
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