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翌朝……
いつまでも鳴らないめざましと、不自然な締め付けを不振に思いながら目を開くと、目の前に見覚えのあるイケメンのドアップが………
めざましが鳴らないのはここが私の部屋じゃないからか。
締め付けは……この発情猫が私をだき枕にしてるからね。
……――にしてもガッチリ掴んでやがる。
身動きとれないっ
「ちょっ……陽人おーきーてぇぇぇっ!」
時折動く耳に向かって怒鳴ると、低く唸り目を開けた。
「……っうるさい――――ってアリス?おはよー」
何が『おはよー』よ。
はよ放せ。
「……放してください」
「ん~?おはよーわ?」
にこって笑う笑顔が黒い…?
「……っ」
「あぁ!言葉じゃなくて、おはよーのチュウが良かった?」
そう言うと、だんだん顔が近づいてくる。
うぅぅ……
「……っはようございますぅっ!」
「んーちょっと残念」
くそっムカつくわぁ。
このイケメンめ。
ニヤリと不適に笑うと、私を放してとことこ歩いていった。
イケメンって嫌だね。
黒い笑顔なのに、一瞬ときめいてしまったぞコノヤロー……
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