341人が本棚に入れています
本棚に追加
/275ページ
八重歯を見せて笑う蓮に頷き、双子に反撃に出ることにする。
ったく、散々切りやがって
濡れた服が気持ちわりぃ。
ってかアリス!
早く追いかけないと。
城から連れ出すのは難しいからな。
早くけりをつけないと。
「陽人、焦ってる?」
俺と戦いながら、双子のどっちかが笑う。
「あぁ、今はお前らと遊んでる暇はないんだけど?」
「うーんオレらも陽人は和泉より好きだしぃ新しい『アリス』もかわいいからほんとはこんな事したくないんだよねぇ」
ケラケラと笑うコイツはおそらく光だな。
薫なら、『女王』に背くような事は言わないし。
「だったらここ通せ」
そういうと、チラリと時計をみた光は、
「薫~そろそろ引こうよ」
「ん?もう時間?わかった……」
弟に声をかけ、二人同時に距離をとり大斧をベルトに戻した。
「なんや?もうおしまいか」
隣の戦闘狂はアホな声をほざいている。
「そろそろ和泉センパイが城につくからさ」
「オレらも本職に戻らなきゃだし」
薫は和泉と俺をセンパイと呼ぶ。
その辺も光との違いだ。
「「『アリス』を早く助けてあげてねー」」
,
最初のコメントを投稿しよう!