『御茶会』と『女王』

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………… ……… …… 「ぅ、ん……」 「あ、アリス!? 目が覚めましたか? ごめんなさいっ痛かったですよね…」 目を開いた瞬間、物凄い勢いで誰かが話し始めた。 ってか、 「…うるさい」 「あ、ごめんなさい……」 上半身を起こすと、私に話しかけていた人……和泉がワタワタしていた。 やっぱり、さっきまでと全然違うじゃない。 こっちが素でしょ? ってか慌てすぎ。 笑えるわ。 「くすっ…大丈夫だよ? だから落ち着いて?」 「はい、 あの…本当に大丈夫なんですね?」 「うん!」 それにしても、ここはどこだろう? 豪華すぎる装飾に、広すぎる部屋。 たぶん、『お城』? 「アリス目が覚めたすぐ後で申し訳ないのですが、『女王』の元にいかなくてはなりません」 『女王』ね。 「わかった……和泉やっと私を如月アリスとして呼んでくれたね」 「え?」 だって、陽人以外の人はみんな私を『アリス・リデル』としてしか見ていなかったんだもん。 私はアリス、如月アリスよ? 「気付いていたのですね」 「もちろん」 なぜか和泉が嬉しそうにしている。 変なの。 「さ、いきましょうか?」
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