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キーンコーン──と景気よく鳴り響くチャイム。
だと言うのに、要さんはやって来ない。
不思議に思いながらも、ただの遅刻だろうと思い、思考を打ち切る。
途端に、ガラガラと音を立ててドアが開いた。
入ってきたのは、なぜか茜さん。
……いや、何で?
「……何やってんスか?」
「見ての通り、代理だ」
結城の問いに淡々とした口調で答える茜さん。
「代理って、要さんは?」
「有給取った」
「何で?」
昨日までは普通だったじゃん。
何かあったのだろうか?
「ひとまず、さっき職員会議があってだな、今日の授業が全部中止になった」
「よっしゃああああぁぁぁ!」
待て! 喜ぶより前に理由を聞けよ結城!
机の上に片足を乗せ、ガッツポーズを取る結城の額にチョークがめり込んだ。
そりゃあもうめり込んだ。
床に沈む結城。
気にも止めない茜さん。
「何かあったんですか?」
「脅迫状」
「は?」
「脅迫されてんだよ」
……何て?
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