夏の終わり

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‐時は〇×11年‐ 聖学は東京都内予選一回戦敗退。 鈴木 颯「くそっ…くそぉっ……今度こそは……っ」 篠田 翼「ああ。絶対行こう。甲子園に…。」 夏が…終わった。彼らが2年時、夏の甲子園。優勝は〇×11年、春夏連覇の沖縄県立江南高校。 部室のテレビを見ながら風間 光太郎が言う。 風「また江南だよ。いい勝負だったけど。」 根本 卓也「沖縄の暑い地で揉まれてきた成果か…。」 篠「よし、練習いくぞ!」 全「よっしゃーー!!!」 キャプテンの合図に全員で答る。それが聖学野球部の伝統となっているのだ。 野球部グラウンド。5年前に新築されたばかりで真新しい。 嶌田 哲治「ショートいくぞぉ。そらぁ!」 カキィン!! 照り付ける夏の太陽の下、監督の嶌田 哲治がノックを浴びせている。 パシッ! 鈴「ファーストォ!」 風「完璧っ。さすがだよ。」 鈴木が投げた球が風間のグローブにパスリと収まる。 キーンコーンカーンコーン 嶌「昼にするぞぉ~。」 全「はいっ!!」 ?「ハァ~……疲れた。」 死にそうな声をあげているのは、ピカピカの一年生 岩本 明である。 根「まだ午前が終わっただけだぞ。」 岩「監督の鬼ノックはきついっス~。」 そこに……
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