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意識が薄れていったと思った瞬間、黒に染まった漆黒の空間にいた。
漂う空気はどこか清潔な感じがして、感じたことの無い感覚に嬉しさと虚しさが胸一杯に広がった。
死んでしまったのか…
何にも抗う事ができず…
「そうでもないぞ?お前が望んで我の所に来ているのだから」
「その声は…俺は死んだんじゃないのか?体だって無いじゃないか!?」
声が聞こえてきた後ろに振り返りながら返答をするとそこには一人の青年が立っていた。
「確かに死んだぞ?
しかし、お主の望みを叶えれるかもしれない世界に我が連れていってやる。
そこはお主が生きた世界とは全く違う異世界。魔法と未知に溢れた世界」
「でも…俺には力が無い」
「そんな児戯にも似た考えは捨てよ。我が可能にしてやる。
まぁ多少は神に邪魔されるがな」
俺は疑わなかった。
それよりも、この怨みがはらせるなら何でもいい。
「俺に力をくれ!!」
「うむ。ではまずはその世界で最強と謳われている龍神属の体と身体能力。」
青年の声が聞こえると、体に変化が起こる。
自分の存在しなかった肉体が、細身ながら流麗でしなやかな筋肉がしっかりとした体に変わっていく。
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