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「まぁ尻尾は省けるが、翼は我慢せよ。
顔は前世と同じで良いな?」
「あぁ。母さんに似ているこの顔は俺の誇りだからな」
「では、顔はそのままで左目は我の魔眼をやろう。」
グチュっと音がした瞬間に正面から何かの塊が飛んできて左目に当たると入ってくる。
それと同時に左目が熱を帯び始めた。
「すぐに馴染む故、我慢せよ。次に知識」
先ほどと同じで、声が聞こえた瞬間に頭に知識が流れ込んできた。
死んでいるからか、今度は何も痛みがない。
「最後に魔力だが、我は深淵なる夜属性しか使えぬ。お主も同じ夜属性だ。
我と同格になる。」
「お前には感謝している。ちなみに夜属性ってどんな感じなんだ?」
「それは、使い魔として付き添わせるウルに聞きな。
もう時間がない。
あと、我の剣を持っていけ。
次の世界では息災でな。」
「まってくれ!!俺はまだ何もお前にお礼もしていない」
「では……呼んでくれ」
意識が暗闇に沈む間際に見えたのは、声で青年と勝手に思い込んでいた人は
「か……母さぁぁん!!!」
間違う筈がない、あの優しい笑顔
記憶の中でもはっきり覚えている唯一無二の大事な人
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