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「仁?和はまだ?」
亀が息を切らして部屋に入ってきた。
「どこに行ったんだろう。いつもこの時間は絶対いたのに…探しに行った方がいいかな。」
「もしかしたらなんだけど、仁に会いに行ったのかもしれない。」
「え?俺?」
「違うよ。19歳の仁にね。」
「は?」
俺はなぜだか、おもしろくなかった。
「なんで、俺はここにいるのに、違う仁に会いに行くんだよ。」
亀の眉間にシワが寄った。
「俺が17歳の時も、いつもそばに、お前がいただろ!ここに、今、俺がいても仁は和がいいの?」
亀の声が震えていた。
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