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仕事を終えて着替えていると、携帯が鳴った。
家の番号が表示されている。
「どうした?何かあった?」
「仁?あのさ…、俺、夕飯作ろうと思って……でも、お金がなくて………」
和の心細そうな声が、耳に伝わる。
「じゃあ、何か食べに行こう。今から帰るから。」
「うん!」
和の弾んだ声に、顔が緩む。
こんなに喜んでくれるんだ?
「あれ~?赤西~、ニヤケた顔して、彼女か~?」
……彼女?いや、どちらかと言えば、彼氏?
つーか、付き合ってないし。
「ま、僻むな、中丸!お前も頑張れよ!」
俺は、急いで楽屋を後にした。
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