5/14

393人が本棚に入れています
本棚に追加
/132ページ
仕事を終えて着替えていると、携帯が鳴った。 家の番号が表示されている。 「どうした?何かあった?」 「仁?あのさ…、俺、夕飯作ろうと思って……でも、お金がなくて………」 和の心細そうな声が、耳に伝わる。 「じゃあ、何か食べに行こう。今から帰るから。」 「うん!」 和の弾んだ声に、顔が緩む。 こんなに喜んでくれるんだ? 「あれ~?赤西~、ニヤケた顔して、彼女か~?」 ……彼女?いや、どちらかと言えば、彼氏? つーか、付き合ってないし。 「ま、僻むな、中丸!お前も頑張れよ!」 俺は、急いで楽屋を後にした。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

393人が本棚に入れています
本棚に追加