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A
車で家に帰ると、エントランスにマスクとハットを被った和が立っていた。
窓を開けて
「ごめん、待った?乗って。」
和は嬉しそうな顔で、助手席に乗り込んできた。
「仁とデートだ~!」
はしゃぐ和を見て、疲れも癒される。
「何、食べたい?和の好きなもんでいいよ。」
「ん~、パスタでいいよ。仁、好きでしょ?」
サラッと和はそう言った。
「何で俺が好きだって知ってんの?」
「え?あ…、好きそうな顔してる。」
俺が聞くと、和は焦ったように早口でそう答えた。
「フッ、どんな顔だよ。」
深く追及せず、お店に向かった。
いつか、全て話してくれる約束だから………。
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