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K
ビックリした。
あれは、俺だ。
ちょうど仁の家に泊まってばかりの頃だと思う。
確かに俺、あんな感じだったかも。
でも目の前で、仁に抱き付いたのは、ちょっとムカついた。
自分なのに。
「亀、ここ座りなよ。和が今、コーヒー持ってきてくれるからさ。」
そう当たり前のように言う仁に
「夫婦みたいだな。」
無意識にそう呟いてしまった。
「え?」
あ、ヤバい、キツい言い方しちゃったかな。
「はい、どうぞ。仁もどうぞ。」
仁の前にコーヒーを置くと、和は仁の横にベッタリと座った。
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