時間旅行～いつの君でも～

Ⅵ

「俺、和と一緒にいて思ったんだけど、甘えられると可愛いんだよ。嬉しいしね。亀もまた甘えてくれないかな…って、ずっと思ってた。」

俺がそう言うと、亀はゆっくり顔を上げた。

「いいのかな…？」

「亀が嫌じゃなかったら」

亀はニッコリと笑って、立ち上がった。

「今日は本当に来てよかったよ。俺、きっと色んなこと難しく考え過ぎてた。ちょっとずつ、素直になるよ……仁」

俺の名前を噛み締めるように呼んで、少し照れている。

明日は朝から仕事があるらしい。

「俺、送ってくよ。今度は泊まってけよ？」

亀は、うん！ととびきりの笑顔を見せた。