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マンションが見えて来ると、段差になっているエントランスに和がチョコンと座っていた。 「和!お待たせ。」 俺がそう声をかけると、和は、嬉しそうに駈け寄ってきた。 俺って、こんなに可愛かったっけ? あの頃、俺……素直だったんだよな。 俺は和と一緒に部屋に入った。 リビングに来ると和は急にしゃがみこんで 「仁が醤油こぼしたとこ、やっぱりシミ落ちないんだ?」 そう言って、絨毯を触っている。
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