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それに、自分と抱き合ってるなんて、よく考えるとすごいことだよな。
「じゃあ、俺も言うけど、和も19歳の仁に好きだって言えよ。…あの頃、色んなヤラカシに追い回されてて、彼女なんてできてなかったよ。それより、いつも俺の心配してそばにいてくれてたけど?」
和は俺から離れて、ジッと顔を見た。
「うん。いつも大丈夫かって心配してくれる。そばにいて頭撫でてくれるよ。」
「だろ?あの時は分からなかったけど、少し離れちゃった今、どれだけ大切に思ってくれてたかわかるよ。」
和はポロポロと涙をこぼし始めた。
「仁に会いたい。…会いたいよ…」
俺にそう言った。
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