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人間は彼に色々聞いた。
彼もそれに答えた。
ふと人間は言った。
「そこは寒いだろう。こっちに来い。暖かいぞ。」
人間は自分の隣を叩いて彼を呼んだ。
彼はゆっくり動き出した。暗闇からゆっくりゆっくりはい出てきたその姿は、まるで生まれたての赤ん坊のようだ、と人間は思った。
彼は人間に寄り添うように腰を下ろした。
彼の温もりに人間は目を細めた、そして彼にしか聞こえないような声で聞いた。
「君の名は?」
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