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「ふぁっくしょい!!」
「豪快だな」
見廻り中に誠咲が盛大にくしゃみをした。
「うぅ・・風邪かな?」
「お前は、引かないだろ。馬鹿だから」
「そうだね」
最近ツッコマない誠咲に誠海の苛立ちは、募る。
(折角ボケてもツッコミがなけりゃ意味ねぇじゃんかよ)
だが、そう思われてるとも誠咲は、露知らずキョロキョロと街を見回していた。
「二人は、仲が良いね」
ニコニコしながら井上が二人の元に来た。
今回の巡察は、井上の隊と永倉の隊と谷の隊である。
ちなみに谷とは、谷 三十郎の事である。
「あ、源さん!今のところ異常は、ありませんっ!」
井上が来たのを見て誠咲が敬礼しながら明るくそう言った。
「最近、暇なくらい事件ないですね。」
誠海もちらりと周りを見渡しながらそう井上に言った。
「平和なのは、良いんだけどね・・裏で動いてることあるからソコにも目を光らせないとね」
二人の言葉に井上は、眉を寄せながら苦笑を浮かべてそう言葉を返した。
「たしかにそうですね!!」
「あぁ、何か眠いわ・・」
うんうんと、頷く誠咲と眠たげに瞼を擦る誠海
そんな二人を見て井上は、小さく微笑んだ。
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