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誠咲は、何とか誠海を抑えることに成功した。
「久々に危険を感じたょ・・・」
誠咲が安堵の溜め息を吐いた時外の方が騒がしい事に気が付いた。
「また何か来たのか?誠海、誠咲見てこい」
土方が眉間に皺を刻みながら言えば誠海は、嫌そうに顔をしかめた。
「・・(汗)行ってきます!!」
言い合いが始まる前に誠咲は、誠海の腕を引いて部屋を飛び出した。
(僕の安全地域は、何処にぃいい~!!)
誠咲は、涙目になりながら心の内で叫んだのだった。
そして、門のとこまで来た時、騒ぎの原因が一気に解けた。
「・・・そら、騒ぐわなぁ」
「旅芸人だしな」
二人の前…いや、人だかりの中に埋もれてしまっている人を見て二人は、呟いた。
その者は、背中に青丹色の琵琶を背負った楽士だった。
「・・あの、すみません。」
その楽士は、誠海と誠咲を見つけてアルトの良く通る声で困ったような表情を浮かべて助けを求めた。
「!!皆さぁん!!こんな騒ぎ立てたら・・あゆ姉がご飯抜きにするってさぁ!!」
誠咲は、ハッとして集っている隊士達にそう言えば隊士達は、慌てた様子で散り散りに去っていった。
「やっぱ皆ご飯大好きだよね!!」
「無かったら死ぬだろ馬鹿が」
「酷っ!?ソコまで言わなくて良くね?!」
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